■ 区立M小学校2年1組読書感想文集 @

高松晃樹=編 (+鈴原順)

 

 

 

 先日、2年1組の生徒35人に「最近話題になっている図書や名作とされる図書の中から一冊選び、感想を述べなさい」という読書感動文の宿題を出しました。生徒それぞれが個性豊かな感想文を書いてきたのでそれをここで紹介します。
 尚、一部には本を読まずに感想文を書いてきたという困った生徒がいるようです。このようなことはあってはならないことですが、いちいちチェックする余裕がなかったので、そのまま全文を掲載します。不適切な場合はごめんなさい。
 また、それぞれの感想文の最後には担任の教師が短い感想を入れました。


 

東野圭吾「容疑者Xの献身」

2ねん1くみ 大塚里香

 

 私がこの本にしようとしたのは、お母さんにすすめられたからです。
 どんなお話かというとXさんが悪い人にされちゃっておまわりさんたちに追われてしまうのですが それを何とかしようとXさんががんばるお話です。
 Xさんは主人公ですがあまりつよくありません。よく悪い人たちやおまわりさんになぐられています。 家にトラックがつっこんできてお母さんがふっとんだり、XさんのこどものYちゃんがわるいひとたちにさらわれてめちゃくちゃします。Xさんはなにもできないので、もっとがんばれと思いました。  
 そのうちXさんは、1人のおまわりさんときょうりょくすることになるのですが、がんばるのは おまわりさんで、Xさんはなにもしません。よく、おまわりさんに「がんばって ください」と言いますがそれだけであとは家でじっとしています。マスタードの無いホットドックは糞だ、とXさんはどうでもいいことばかり考えてい ます。私はケチャップだけがいいと思います。Yちゃんがしんだり、町にたくさん悪い人がやってきたりしてたいへんですが、さいごにおまわりさんが 1番悪い人をつかまえてなぐってくれたのでよかったです。Xさんはやっぱり何 もしなかったですけどおまわりさんがかっこよかったのでいいです。

 

※先生から…
里香ちゃんが選んだこの「容疑者Xの献身」は直木賞受賞作ですが、それに臆することなくよく書けています。例えば「ケチャップだけがいい」と自分の意見をしっかり述べられているところが最高です。また、安易に主人公のXさんに感情移入せず、クールな視点でおまわりさんのほうが「かっこよかった」と結論できているところなど、里香ちゃんの今後の成長が楽しみです。

 

 

 


 

白潟敏朗「上司のすごいしかけ」

2ねん1くみ 奥寺さしみ

 

  やまでおたからをさがすはなしです。しゅじんこうはかいしゃいんさんで、いっかくせんきんをねらっているのですが、上司というひとがすごくじゃまをします。なぐったりけったりしてはしゅじんこうを きぜつさせます。おとしあなにたけやりをおいたりして、しゅじんこうがささっていました。ふぃりぴーなといういろがかわってるおんなのひとがまたをひらいていました。なんかがんばってい たのですが、おんなのひとはまたのあいだにカッターのはをしまっていたらしく、しゅじんこうはとてもいたそうにしてました。がんばれ、 とおもいました。
 だいたいそんなかんじでいくとおたからをみつけました。しゅじんこうがよろこんでいると上司が やってきました。やっぱりなぐられてきぜつしました。

 

※先生から…
最初は、少しは漢字を使いましょう、もう二年生なのですよ、とコメントするつもりでしたが、一読してひらがなで書き通したさしみちゃんの賢明さが了解できました。
いろいろと難しい言葉が使われていますが、これはご両親の影響でしょうか。三者面談でお会いできるのを楽しみにしています。

 

 


 

絲山秋子「沖で待つ」

2ねん1くみ 唐沢としお

 

 沖で待つ話です。

 

※先生から…
短い、あまりに短いです。しかし否定できないところが妙に腹立たしいです。「沖で待つ話」、確かにその通りです。手を抜くならもっと先生が批判できるような、子どもっぽさが欲しいところです。
としおくんは将来ろくな大人にならないでしょうね。

 

 

 

 

■区立M小学校2年1組読書感想文集 A に続く。